馬追丘陵 ~ 標高は低いけれど長大な山地です
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札幌から東へ向かって長沼町付近まで来ると、東側に南北に連なる丘陵地帯が見えてきます。これが馬追丘陵で、南は安平町早来まで続く長い山脈になっています。
その馬追丘陵には、麓にさまざまな観光施設があって賑わいを見せていますが、軽いハイキングコースとしても親しまれています。
それでは、詳しく紹介します。
1.馬追丘陵の概要
馬追丘陵の北端は、栗山町市街地に近い場所にあります。付近はスキー場やゴルフ場などに利用されています。
また南端は、安平町早来地区の鶴の湯温泉付近まで続いています。このように、馬追丘陵は南北に長い丘陵です。しかし標高は低く、長沼町付近で250m前後、安平町では150m前後しかありません。スキー場もいくつか作られていますが、本格的なコースはありません。
2.長官山付近
長官山は、馬追丘陵北部にあり、標高は254mです。登山口は馬追温泉の脇にあります。山頂まではすぐに着いてしまいますから、春の野花の時期に行って花を楽しみながら登ると良いでしょう。
長官山の山頂には展望台があり、石狩平野を眺めることができます。また、山頂から北にあるスキー場まで道が続いているので、物足りない人は足を延ばすと良いでしょう。
下山したら、馬追温泉へ立ち寄ってはいかがでしょうか。硫黄の香りが心地よい温泉です。浴槽からは硫黄のにおいはしないのですが、カランからは硫黄の香りが漂います。お湯が柔らかいので、とても好きな温泉です。
なんと、馬追温泉が2018年10月31日をもって廃業してしまいました。110年の歴史を持つ馬追温泉だけに、残念でなりません。800m先にある源泉は、今もコンコンと冷泉が沸いているそうです。
馬追温泉には地元に戻ってからは遠くて行けない状態でしたが、今後も行けなくなってしまいました。しかし、温泉の購入希望もあるようなので、復活に期待しましょう。
3.瀞台(しずかだい)
瀞台は、馬追丘陵を代表する山です。馬追丘陵の最高峰ではないですが、最高峰(275m)は少し南にある無名峰なので実質的な最高峰です。標高は272.7mしかないので、台の名前が適しています。
登山口は馬追温泉側からもありますが、一般的には「馬追の名水」口が良く使われます。馬追の名水に広い駐車場があります。名水目当ての車も良く来ますから、奥に車を置くと良いでしょう。
馬追の名水の右側に遊歩道があるので進みます。しばらく進むと自衛隊管理の道路があります。ここは道路の下のトンネルを進む必要があります。昔は道路を横切ると注意を受けることがありましたが、今はどうなのか良くわかりません。
稜線に出てからは、北へ進みます。冬にスノーシューを使って登れば、道のない馬追山最高点の275mピークへ行けるかもしれません。ほどなく瀞台に着きます。西側の展望が良いのですが、自衛隊の敷地のため金網の壁が連なっています。休憩するスペースはありますが、あまり居心地が良いとは言えません。
遊歩道は馬追温泉へ続いているので、長官山まで遠征しても良いでしょう。
4.安平山(あんぺいざん)付近
馬追丘陵は、国道274号や道東自動車道、JR石勝線部分で一旦低くなりますが、南部で再び高くなります。しかし、高いと言っても150m前後の高さしかありません。
出典:安平町ホームページ
南部にある安平山にはスキー場があります。ここは安平町民のためのスキー場であり、わざわざ遠方から行くまでもないでしょう。安平と名前が付いていますが、旧追分町市街の近くにある山です。冬以外もハイキングができます。
馬追丘陵は南へ高度を下げていきます。そして最南端には、鶴の湯温泉があります。
北海道でも屈指の古さを誇る鶴の湯温泉は、硫黄の香りが素晴らしいです。温度が低いため沸かしていますが、源泉を直接湯船に投入しているので、硫黄の香りが生きています。
5.温泉の宝庫
馬追丘陵の麓には、数多くの温泉があります。ここまでに馬追温泉や鶴の湯温泉を紹介しましたが、まだまだおすすめの温泉があります。札幌からも近いので、週末に行ってみてはいかがでしょうか。
ユン二の湯
由仁町にある温泉です。濃いモール色のお湯が特徴です。
周囲には、ユニガーデンや薫りの里パークゴルフ場があり、観光を楽しんだ後に温泉で体を休めることができます。宿泊もできますから、ゆっくりしてはいかがでしょうか。
ながぬま温泉
長沼町にある温泉です。湯量が豊富で、温度も60℃近くある高温泉です。お湯は食塩泉で黄色がかっています。
休憩所も広く、ゆっくり休めます。JR北海道バスが札幌との間を結んでいるので、利用すれば風呂上がりにお酒を飲んでゆったりと過ごすことができます。
松原温泉
千歳市の泉郷地区にある温泉です。個人経営の温泉なのでこじんまりとしています。重曹泉と食塩泉の2つの源泉を持ち、それぞれに浴槽があります。浴槽は狭くて2~3人位入るのが限度です。お互い譲り合って利用しましょう。モールが含まれているため褐色のお湯です。
近くに信田温泉があったのですが、廃業してしまいました。泉郷地区には松原温泉が1つあるだけになっています。
6.道の駅 マオイの丘公園
出典:マオイの丘公園 公式
国道274号線を帯広方面に進んでいくと、馬追丘陵に差し掛かる場所に「マオイの丘公園」があります。ここは長沼町の道の駅で、いつも賑わっています。野菜の直売所が充実しており、レストランでの食事も美味しいです。
昔、帯広と札幌を毎月往復していた時に、休憩ポイントとして重宝しました。今は高速ができたので必ず寄ることはないですが、千歳東インターからも近いので寄りやすいです。
長沼町の特産品を楽しんではいかがでしょうか。
7.馬追丘陵の地図/行動ログ
馬追丘陵でハイキングする時の地図ですが、スマートフォン用のYAMAPアプリを使うと良いでしょう。
地図だけでなく、登った時のログも取れますから一石二鳥です。
YAMAPアプリで使える地図は、現在、馬追丘陵の北部のみになっています。
使い方は、以下の投稿を参考にしてください。
8.春に馬追丘陵へ行きましょう
「馬追丘陵に咲く福寿草」
馬追丘陵へ行くなら、何と言っても春がおすすめです。それは福寿草やエゾエンゴサク、タチツボスミレなどの春の花が素晴らしいからです。また、冬はスノーシューを履いて歩くと良いでしょう。ただし、自衛隊の敷地が散在するため、入らないように注意しましょう。
温泉とハイキングを兼ねて馬追丘陵へ出掛けてはいかがでしょうか。