平和の滝~手稲山ルート [自然歩道]
平和の滝~手稲山ルートは、登山ルートとしても紹介されるほど、歩きがいのある自然歩道です。滝が多いことも特徴で、登山口にある「平和の滝」だけなく、途中には「布敷の滝」があり、琴似発寒川の流れも激しく見応えがあります。
登山口から山頂までは、3時間弱で行くことができます。登山としては初級レベルで、アプローチが短いので札幌市民に大人気のコースです。また、冬も登山者が多く、雪山初心者にも優しいコースです。
それでは、見どころを紹介しましょう。
1.平和の滝
平和の滝は、手稲山登山口にあります。琴似発寒川の本流にある滝で、水量が多くて迫力のある滝です。
大きな駐車場が用意されていますが、週末や祝日は札幌市民が大勢訪れます。そして大半は登山者ですから、空きがなかなか出ないです。滝を見るだけなら道脇に停めても良いですが、登山をする場合は、駐車スペースにきっちり車を停めて邪魔にならないようにしましょう。
2.琴似発寒川沿いの道
出典:はてなフォトライフ
登山道は、しばらく琴似発寒川沿いを進みます。琴似発寒川は流れが速く、ところどころで小さな滝を形成しています。これほどの綺麗な清流が札幌市内にあることに驚きます。
登山道は途中から琴似発寒川本流から離れますが、分岐からの上流が琴似発寒川の真骨頂と言うべき場所です。滝が連続する急流が続き、エゾイワナの生育する原始河川になっています。ただし高度な沢登りが必要なエリアになるので、一般の人が入れる場所ではありません。
3.布敷の滝
琴似発寒川から山頂へと登山道が向きを変えると、しばらく小沢沿いを進みます。小沢の水は、積み重なった石の下を流れています。そのため、水の音はするけど水流がない不思議な道になります。
しばらく行くと、布敷の滝(ぬのしきのたき)に到着します。岩肌を水が流れる滝です。ここで休憩を取ると良いでしょう。これから先は、急登が続きます。
4.ゴーロ地帯
布敷の滝から先を進むと、大きな岩が積み重なった場所に出ます。登山道は岩の上を通って行きます。不安定な岩もあるので、足元には注意してください。
手稲山は、頂上が平らで市街地側もなだらかな斜面ですが、南側や西側は崖や急な斜面になっています。その二面性を楽しみましょう。このような岩の斜面は、火山では良く見られます。
このゴーロ帯は、秋の紅葉がとてもきれいです。
5.ケルン
登りが緩やかになると、やがてケルンに到着します。ここは南側の展望が素晴らしいです。昼食は、ここがベストです。ここから先は電波塔の中を歩くことになりますし、ほとんど平らな車道歩きになるので、一気に登山気分が吹き飛びます。とりあえず山頂まで行って、ケルンまで戻って昼食が良いでしょう。
6.山頂から
山頂には祠があります。そして、南側から西側にかけて見晴らしの良い展望台になっています。定山渓天狗岳や余市岳、無意根山など、札幌奥地の山々の眺めが素晴らしいです。
天気が良ければ、遠くに羊蹄山が見えます。羊蹄山は、道央、道南では抜きんでた高さの山です。手稲山よりもずっと登るのが大変ですから、技術と体力を磨いてチャレンジしてみてください。
もちろん、札幌市街地の大展望台です。標高が藻岩山より2倍ほど高いので市街地は遠いですが、石狩湾のカーブが印象的な眺めです。
7.手稲山の地図/行動ログ
手稲山へ登る時の地図ですが、スマートフォン用のYAMAPアプリを使うと良いでしょう。
地図だけでなく、登った時のログも取れますから一石二鳥です。
使い方は、以下の投稿を参考にしてください。
8.手稲山のKML形式地図を作ってみた
kunimiyasoftのGISアプリ「JSMAP2」でも、手稲山の地図を作ってみました。KML形式(圧縮しているのでKMZ)の地図なので、GarminのGPSで使用できます。
手稲山の地図 ※クリックでダウンロードされます。
KML形式なので、Google Earthでも表示できます。また、GarminのGPSで使う場合は、以下の記事を参考にしてください。
日本周遊マップもおすすめ
新作の地図アプリケーション「日本周遊マップ」でも、手稲山登山道を表示できます。(OpenStreetMapの地図です)
9.まとめ
平和の滝~手稲山ルートは、札幌の自然歩道の中では最もアルバイトの大きい自然歩道です。登山の経験のない人は、いきなり手稲山ではなく、まずは藻岩山などの自然歩道を歩いて、砥石山の自然歩道を歩いてから手稲山を訪れると無理がなく走破できるでしょう。
手稲山には、北尾根ルートという自然歩道もあります。こちらは車道部分が多い欠点がありますが、展望の良さが魅力ですので、機会があれば楽しんでみてください。