函館山 ~ 夜景の他にも見どころ満載です
函館のシンボルである函館山は、山頂から見る夜景の美しさで有名です。その函館山にはロープウェイが架けられているため、誰でも美しい夜景を楽しめます。
しかしながら、函館山の魅力はそれだけではありません。函館山はハイキングコースが充実していて、山頂とは違った眺めを楽しめるほか、コース上にある遺跡や自然なども楽しめます。夜景だけで終わらせるにはもったいないです。
それでは、函館山の魅力を紹介していきましょう。
1.函館山の概要
函館山は、大昔の火山島で、近世に砂州によって北海道本土と繋がりました。その立地条件から、戦前は砲台などが設置される要塞として利用されました。そのため、一般人の立ち入り禁止の措置が取られましたが、おかげで自然が良く残りました。戦後は山頂に展望台が出来て開放され、夜景で有名になりました。
山頂へは、ロープウェイで行く他に、山頂まで続く道路を利用しても行けます。しかしマイカーでは夜の通行などが規制されるので、ロープウェイかバスを利用すると良いでしょう。
夜景は日本三大夜景の一つに数えられてきましたが、新日本三大夜景などの最近取られたアンケートでは選ばれない場合も出ています。それでも、海岸線がカーブを描く夜景は美しく、一度は見てみたい絶景です。
そんな函館山ですが、大半の観光客は山頂を往復するだけです。しかし、函館山は細長くて広い山です。山頂部以外にも見どころがたくさんあります。そのため、機会があれば全域を歩くことをお勧めします。
函館山ロープウェイ公式ページで、函館山のハイキングコースを載せた地図が公開されています。この地図をプリントアウトして出掛けると良いでしょう。
私もかつて2度ほど歩きました。記憶はあまり残っていませんが、気に入ったポイントを中心に紹介します。
2.函館山のハイキングの出発点「七曲り入口」
函館山におけるハイキングの起点は、ロープウェイ山麓駅に近い旧山道入口でも良いですが、登りは静かな方が良いので、立待岬に近い「七曲り入口」が良いでしょう。七曲りの名称が付いていますが、実際には27曲りあります。
行き方は、函館市電に乗って終点の「谷地頭」で降りてから、函館山の裾野沿いにある道へ行き、立待岬方向へ歩けば到着します。
七曲り入口からしばらくは急な登りが続くので、あせらずゆっくりと登りましょう。300mちょっとの山ですから、急ぐ必要もありません。
3.千畳敷休憩所
地蔵山(286m)見晴所に着けば、傾斜の緩やかな稜線の道になります。南側も良く見えて、津軽海峡の先に下北半島が見える絶景が広がります。
出典:はてなフォトライフ
先へ進むと、「千畳敷休憩所(芝生広場)」の広場に出ます。山の上なのに実に広大な広場です。ここで休憩をすると良いでしょう。展望は、函館市街地側が良いです。
出典:はてなフォトライフ
これから先の道は市街地側を進みますが、広場の南側にある脇道を進むと、要塞の跡に出ます。ここは千畳敷要塞と呼ばれていた場所で、砲台や弾薬庫などがありました。レンガ作りの施設が今も残っていますが、立ち入り禁止の場所には入らないようにしましょう。電波塔がある周辺は、360度の展望が広がります。函館山の全貌を確認できる良い場所です。
4.山頂周辺
出典:フォト蔵
山頂が近くなり、他のハイキングコースと合流すると、御殿山第二砲台があります。ここから山頂はすぐ近くです。急に賑やかになりますが、山頂へひと登りしましょう。
出典:はてなフォトライフ
山頂からの眺めは説明するまでもないでしょう。帰りは旧山道を下っても良いですし、西側に続く観音コースを利用しても良いでしょう。函館山には観音コースを中心に千畳敷に至るまで33観音が設置されています。制覇してみたいですね。
5.コジマエンレイソウをはじめとする花の宝庫
「コジマエンレイソウ」
函館山は、一般的にあまり知られていませんが、野花の種類が豊富です。春に旧山道を歩くと、数多くの野花を見ることができます。その中でも有名なのが、「コジマエンレイソウ」で、通常のエンレイソウよりも赤みが強く、人気を集めています。
その他、スミレも種類が多く、ピンク色の「ヒナスミレ」は特に人気があります。その他、「ヒカゲスミレ」や「アケボノスミレ」などの希少種もあり、スミレファンなら外せない山です。
スミレについては、以下のサイトが充実しています。
6.ライブカメラで見てみよう
函館山山頂には、函館山ロープウェイによるライブカメラがあります。
時間ごとに変わる風景を楽しめます。実際に行って目で見る感動はないですが、日の出や夕暮れ、雲海など、状況による景色を楽しめておすすめです。
7.谷地頭温泉で汗を流そう!
函館山の麓には、名湯「谷地頭温泉」があります。ハイキングの後で汗を流すのに最適です。ぜひ、立ち寄りましょう。
8.函館山の奥深さを楽しもう
出典:フォト蔵
今回の紹介で、函館山の違った面を確認できたのではないでしょうか。しかし、まだ函館山については紹介しきれていません。函館山の津軽海峡側には「寒川集落」がありました。今は断崖絶壁に阻まれて、行くことが困難です。いくつかのレポートがありますが、函館山には知られていない秘密がいろいろありそうです。
みなさんも、函館山の違った面を探索してみてはいかがでしょうか。