トレッキングで高度と温度のログを取得してみた ~ Raspberry Pi を使う
登山やトレッキングをする時、スマートフォンを使ってログを取る人は多いと思います。
しかし、高度はGPSで取得しますが、GPS電波の受信が良くないと、値が取れなかったり、とんでもない値になります。また、スマートフォンには気圧センサーが付かない場合が多いので、その場合は高度補正ができません。
そして温度に関しては、外気温を測定する温度センサーが付いたスマートフォンはないのではないでしょうか(本体温度はあっても役に立たない)
そこで、前回にテストした
の装置を使って、北海道芽室町にある新嵐山を歩いてきました。本当は高い山に行きたいのですが、登山をやめてしまったので丘レベルに留めています。
受信装置について
受信装置は、Raspberry Pi ZeroにBMP280センサーを接続し、モバイルバッテリーで電力を供給する構成です。それを、タッパに入れてデイパックにしまいました。(タッパの蓋には穴を空けておく)
こんな簡単な構成で、ログが取得できます。
ログを分析する
新嵐山を歩いてきて、上のようなログが取得できました。
ちょっとノイズが気になります。ノイズの問題はクリアしたつもりでしたが、歩くことによる振動が影響したかもしれません。
特に、センサーとの接続にジャンパワイヤーを使っているので、端子部分の接触に問題がありそうです。実際、一つのジャンパワイヤーの端子がゆるゆるでした。
上が高度のグラフですが、展望台と山頂の2つのピークを往復したため、3つのピークが出ています。新嵐山の高度は340mなので、ほぼ正確に高度の取得ができています。
次に下のグラフは温度ですが、30度以上を示しています。当日の最高気温は31度で、デイパックの中も熱くなりました。高度と温度の関連性は少なからずありそうですが、高度のピークが温度の最低にはなっていません。これは、気温が時間が経つにつれて変化しているためでしょう。
今後の改良点について
真剣にログを取得するならば、接点をハンダ付けで固定する必要があるでしょう。「Raspberry Pi Zero W」を購入して、センサーとの接続をハンダ付けにすると良いと思いますが、最近、Wは手に入れづらいです。
また、ラズパイ本体やモバイルバッテリーの熱の影響を小さくするために、センサーをケース外にした方がいいですね。
Raspberry Pi Zeroを使えば、高度ログや温度ログを取得する装置も格安で作れてしまいます。同様にM5Stackを使うのもいいですね。取得したデータは、Ambientのようなネットサービスに送ってしまうのも良いでしょう。