「Raspberry Pi 4 Model B」発表 ~ メインマシンとしても使える?

2019年7月22日


出典:Wikimedia Commons

名刺サイズのワンボードコンピュータであるラズベリーパイに、最新の「Raspberry Pi 4 Model B」が発表されました。現時点では技検の審査を通過していないため発売されてませんが、大幅な機能アップが図られています。ここまで高性能化してくると、家におけるメインマシンとして使えるのでないかと期待してしまいます。それでは、詳しく見てみましょう。

1.なぜ、ラズベリーパイ4に期待するのか?

ラズベリーパイがパソコン用途で使えるのなら、非常に興味深いことです。それは、5Vで駆動するコンピュータであるからです。

ノートブックと言えども、DC電源は20V程度を必要とします。そのため内蔵バッテリーがなくなると、100Vコンセントに繋がないと動かせません。私は車用のジャンプスターターにある19V出力を利用してノートブックを動かしていますが、充電が面倒ですし、3~4時間でバッテリーが切れます。

しかし、5Vで動作するラズベリーパイであれば、モバイルバッテリーも相当持つでしょうし、USBが使える環境から簡単に電源を取れます。車から電気を取ることも簡単です。そして、私は太陽電池で発電した電気を12Vのバッテリーに蓄電していますが、ラズベリーパイなら十分に使えます。そのため、停電になってもパソコンをずっと使い続けられる環境作りができそうです。

とにかく5Vで動作できるパソコンとして、ラズベリーパイは優れています。

2.「Raspberry Pi 4 Model B」の性能


出典:Wikimedia Commons

CPUARM
Cortex-A72
RAM1/2/4/8 GB
HDMImicro HDMI × 2
電源コネクタUSB type C
ビデオ4Kp@60

全体的に機能アップが図られていますが、kunimiyasoft的に気に入った部分をピックアップします。

まずはメモリの容量です。今回は1GBだけでなく、2GBと4GBの製品が用意されます(※2020年に8GBも登場)。特に4GBの製品は、パソコン並みの動作を期待できそうです。もちろん、OSは従来どおりSDカードにインストールしたものを使うので、パソコンのようなSSDという訳に行かないでしょうが、軽いOSなので期待できます。また重たいアプリケーションも、メモリが多いことで高速に動いてくれそうです。

次に、画面出力のHDMIポートが2つになりました。これにより、2画面出力ができます。デスクトップパソコンの強みは複数ディスプレイの運用が1番と言っても良く、ラズベリーパイをメインで使う場合に大きなポイントになります。しかしポートが2つになったことにより、mini HDMIになりました。これはアダプタを使って変換する必要が出てきそうです。

それから電源ケーブルが「USB type C」になりました。これからの時代を考えれば賢明な変更ですが、AndroidスマートフォンのUSBケーブルを代用して使っていた経緯があるので、今までのようにはいかなくなりました。

以上の点を特に注目しました。

3.メインパソコンとして使う時の注意点

ラズベリーパイ 4をメインパソコンとして使うにしても、以下の点は考慮が必要です。

ソフトウェア

私の場合、「Android Studio」「VisualStudio」「Photoshop」や便利なオンラインソフトなどは、Windows版を使っています。他に似たようなソフトウェアがあっても、慣れているせいもありますがWindows版を使ってしまいます。フリーのOfficeがあっても、結局はMicrosoft Officeに戻ってしまうのと同じですね。

プリンタ

プリンタを使う機会は少ないですが、まったくないわけではありません。とくに、突発的に冠婚葬祭の「のし袋」の印刷で必要になります。プリンタは、WindowsやMacでないとドライバが用意されている場合が少ないです。印刷に関してはWindowsやMacが必要でしょう。

カメラやGPSなどのデバイス

カメラやスマートウォッチ、GPSなど、ポータブルデバイスのホストにはパソコンが必要です。スマートフォンなどでも代用できますが、小さい画面とタッチ操作では、やりづらいです。やっぱりパソコンで管理が便利です。この点でも、デバイス用のドライバがWindowsかMacにしか用意されていないことが多いです。

4.サイト管理にラズベリーパイを使おう!


soraraさんによる写真ACからの写真

メインパソコンで使うと言っておきながら、Windowsパソコンが手放せない現実はあります。しかし、家でパソコンを使う時に1番多く時間が掛かる作業は、自分のサイトの運営作業です。これは、WordPressなどのWebアプリケーションを使うので、ブラウザさえ動いてくれれば作業できます。この作業にラズベリーパイを使いたいです。とくに夜遅い時間は、ファンレスで動くラズベリーパイはうってつけですし、消費電力も大きく抑えられます。

家ではネットを見るだけという人も多いでしょう。その場合、スマートフォンやタブレットでは画面が狭くて使いづらいこともあります。そこで、ラズベリーパイを使って大画面や複数画面でブラウジングすれば快適です。ラズベリーパイは画面がHDMI出力ですから、テレビにも簡単に接続できます。

まだ「Raspberry Pi 4 Model B」は発売されていませんが、すぐの購入を予定しています。その時にまたレポートします。

※購入記事は以下をクリックしてください