Raspberry Pi(ラズベリーパイ)でZoomを使う
テレワークの需要が一気に増えて、ビデオ会議システムの「Zoom」が必須アプリケーションとなりつつあります。
その「Zoom」は、WindowsやMac PC、タブレット、スマートフォンで主に使われます。そしてRaspberry Pi(ラズベリーパイ)でも使えれば、格安にビデオ会議システムを構築出来て、普及にも貢献するはずです。
しかし、Raspberry Piで「Zoom」は使用できるのでしょうか。
1.Raspberry Piで動作するZoomはない
「Zoom」にはLinux版もあるのですが、ARMベースで動作する版がありません。でもブラウザベースでも動作させられるということなので、 Chromium 上で「Zoom」を使うことにします。
2.WindowsパソコンのZoomで会議を開催する
今回のテストは、Windowsパソコンで会議を開催し、Raspberry Pi側は会議に参加するという形を取ります。
Windowsパソコンでの「Zoom」インストールは簡単です。そしてモバイルパソコンであれば、カメラやマイクが最初から付いているので、すぐに準備が完了します。ヒンジでカメラの角度を微調整できるノートパソコンは、テレワークで一番使いやすいと思います。
パソコン側の「Zoom」で会議を開催したら、下にある「参加者」をクリックします。すると右側にウインドウ枠が広がりますので「招待」をクリックします。
ポップアップウインドウが表示されますので、下にある「URLのコピー」をクリックします。すると、招待に使うURLがクリップボードにコピーされます。このURLを参加者にメールなどで送ります。
この後は、Raspberry Pi側の作業になります。
3.Raspberry PiでのZoom設定
Raspberry Piでは、Chromium上で「Zoom」を操作するので、起動します。そして、主催者から送られたURLをChromiumのURL欄に入力します。
すると「xdg-openを開きますか」のポップアップウインドウが開きます。ここで「xdg-openを開く」をクリックすると新しくChromiumのウインドウが開きますが、何も表示されません。
本来なら「Zoom」の画面が表示されるのでしょうが、Raspberry Piではうまく行きません。
そこで指示に従って「ここをクリック」を押します。やはり何も表示しないChromiumのウインドウが表示されるので、次の指示である「ブラウザから参加」をクリックします。
ここでようやく「Zoom」の参加画面が表示されます。
参加するときの自分の名前と、セキュリティチェックを入れて「参加」ボタンをクリックします。
主催者が参加を承認するまでは、上の画面が表示されます。気長に待ちましょう。(Windowsパソコン側の「Zoom」で、承認します)
会議に参加できました。例ではノートパソコンとRaspberry Piのカメラ両方とも窓を写しています。本来ならお互いの顔を表示するところです。
これでRaspberry Piも「Zoom」が使えます。ただ、今回のテストでは音声のテストはしていません。私がUSBのマイクを持っていないこともあってテストしていないです。
またノートパソコンとRaspberry Piは、ローカルなネットワーク上で動かしました。もしかすると不具合があるかもしれません。というのは、ネットでRaspberry Piの「Zoom」使用例を検索すると、OSをUbuntuにしたり面倒なことをやっている例が見受けられるからです。
何かありましたら連絡いただけるとさいわいです。
4.Raspberry Piを使って安価にテレビ会議システムを構築しよう
fujiwaraさんによる写真ACからの写真今回は「Zoom」を使いましたが、「Skype」の場合もRaspberry Pi用のアプリケーションがないため、簡単にはいかないようです。どちらもRaspbian用のアプリケーションが揃っていると便利なのですが。
でも、Raspberry Piで「Zoom」ができれば、安価にビデオ会議システムが構築できます。ディスプレイをテレビにすれば、大画面で会議が出来て捗るでしょう。
Webカメラが品薄で手に入れにくいですが、ぜひチャレンジしてみてください。
姉妹サイト「kunimiyasoftアイテムセンター」で、Webカメラを紹介しています。