Raspberry Pi 400が登場 ! ~ 一般家庭ではこれで十分
突然、Raspberry Piに新製品が発表されました。なんとキーボード一体型のパーソナルユース向けである「Raspberry Pi 400」が登場しました。
今までのRaspberry Piは、ワンボードで提供されるパーツとしての製品でした。そのため利用者は、必要な筐体や周辺機器を揃える必要がありました。
しかし、今度のRaspberry Pi 400は、HDMIモニターに繋げればすぐに使えるポータブルパソコンです。これにより、今までは少し敷居の高かったRaspberry Piが、一般家庭に普及する可能性が出てきました。
※2021年7月29日、ようやく日本発売です!
Raspberry Pi 4 Model B との違い
Raspberry Pi 400は、Raspberry Pi 4をベースに作られています。しかし、仕様の違いが若干あります。
CPUが強化された
Raspberry Pi 400で使われるCPUは、Raspberry Pi 4 Model Bの「1.5GHz クアッドコア Cortex-A72」から「1.8GHz クアッドコア Cortex-A72」に強化されています。これは、4K動画に威力を発揮しそうです。
端子が省略されている
逆に、USB 2.0スロットが1個になったり、 3.5mm 4極ジャックがなくなったりと物理的な制約で省略された機能があります。しかし、それほど問題ではないでしょう。
RAMは4GB
Raspberry Pi 4 Model BのRAMは「1/2/4/8GB」からの選択ですが、Raspberry Pi 400は4GBです。今後はModel Bのように違った容量を持つ製品が出るのかもしれません。
出典:“youtube動画報告が上がっているので、switch scienceさんの動画をピックアップしてみました。
Ubuntuが動く
Raspberry Piを、よりパソコンとして使いたいのなら、「Ubuntu」を使うと良いでしょう。Ubuntuが、Raspberry Pi 4で使えるようになっています。
でも私はUbuntuのデスクトップが嫌いなので、シンプルなRaspberry Pi OSを使うことをおすすめします。
Chromiumブラウザを使えば大体作業ができる
Raspberry Piではアプリケーションが少なくて困る、と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、今やChromeブラウザで動くWebアプリケーションで、パソコン業務はほとんどこなせます。
Raspberry Pi OSに搭載されるChromiumブラウザは、ほぼChromeブラウザです(というかChromeがChromiumをベースとしている)。そのため、同じgoogleアカウントを使えば、同じ環境で作業ができます。
Windowsのデスクトップアプリを使っている人も、ブラウザベースのアプリケーションに移行を進めれば、Raspberry Piでも困ることが少なくなるはずです。私も、プログラムや画像処理関連を除いて、Raspberry Piでの作業を増やしています。
電源が5VでUSB type Cソケットなのが便利
デスクトップパソコンにしろ、ノートパソコンにしろ、5V電源で動作するものは少ないです(※最近はPD給電でUSB動作するノートブックが増えてきています)。通常のノートパソコンでは、16Vは最低でも必要です。
しかし、Raspberry Piシリーズは5Vで動作します。PD給電に対応しないモバイルバッテリーでも給電ができるので、屋外で使う時に非常に便利です。
パソコンを持っていない家庭におすすめ!
日本では、家庭におけるパソコン普及率が低いです。これでは、ただでさえITで後れを取っている状況をさらに悪化させてしまいます。たしかにWindowsの家庭向けパソコンは高価です。そこで今回のRaspberry Pi 400は最適なパソコンと言えるでしょう。
Raspberry Pi 400の価格は1万円弱、必要なものが揃ったセットでも1万円前半になりそうです。パソコンを持っていない人や、Raspberry Pi 4を持っていない人に強くおすすめします。
そのRaspberry Pi 400の日本における発売は、2021年春くらいになりそうです。もう少し待ちましょう。
個人的な印象というと。。。キーボード一体型でなくて、ディスプレイ一体型が欲しいと思いました。その方が、いつでもどこでも使えて便利そうなのですが、出てこないかなあ?M5Paperみたいな製品が出たら、うれしいです。