Androidアプリ作成講座 9-デバッガを使ってみよう
ここまでのプログラムはうまく動作しましたか?ソースが短いので問題なく動作できたと思います。しかし、プログラムが複雑になると、期待したとおりの動作にはならない場合があります。
そこで、プログラムを動かしながら動作状況を確認できるツールにデバッガがあります。今回の円の描画プログラムでデバッガを使ってみましょう。
1.ブレイクポイントを指定する
プログラムの実行を一時的に止めるポイントを指定します。これをブレイクポイントといいます。
プログラムを止めたい場所で、行番号とソースの間でクリックします。すると、〇マークが付いてブレイクポイントが登録されます。ブレイクポイントは複数指定できますから、チェックしたい場所に登録すると良いでしょう。
例では、SurfaceChanged関数の中にブレイクポイントを設定しました。ウインドウのサイズを確認してみます。
2.デバッグモードでプログラムを起動する
メニューの「run」「Debug `app`」を選択します。デバイスの選択ダイアログが表示されるので、好きなデバイスを選択して「OK」を押してください。ブレイクポイントの位置までプログラムが実行されます。
3.ブレイクポイントで確認する
プログラムがブレイクポイントで停止すると、変数の値を確認することができます。SurfaceChanged関数で取得したウインドウサイズがメンバ変数に設定されていることがわかりますね。
また、フッターに「Varibles」ウインドウが開いているので、各変数の値を確認することができます。さらに、変数を選んで右ボタンメニューを開くと、いろいろ操作ができます。特に「Set Value」で値を変更できる機能は良く使うので覚えておきましょう。
4.プログラムの実行の再開
プログラムの実行を再開させる時は、「run」「Resume Program」を選択します。次のブレイクポイントまで実行します。また、「F8」などのワンステップで実行する方法もあるので、細かい制御が必要な場合は利用してください。
5.致命的エラーがあった場合
ブレイクポイントを指定していなくても、続行不能エラーが出た場合は強制的に止まります。その場合も変数などが確認できる場合が多いですから確認しましょう。また、エラーの発生ポイントまでの実行履歴も出て、エラーの内容も表示されます。このようにデバッガは大変便利なツールなので、使いこなすようにしましょう。
(LIST)Androidアプリ作成講座
Androidアプリ作成講座 プロローグ
Androidアプリ作成講座 1-プロジェクトを作る
Androidアプリ作成講座 2-プロジェクトを確認する
Androidアプリ作成講座 3-エミュレーター環境を作る
Androidアプリ作成講座 4-SurfaceViewクラスを作成する
Androidアプリ作成講座 5-SurfaceViewをActivityにセットする
Androidアプリ作成講座 6-SurfaceViewがイベントを受け取れるようにする
Androidアプリ作成講座 7-キャンバス上で描画する
Androidアプリ作成講座 8-円を描画する
Androidアプリ作成講座 9-デバッガを使ってみよう
Androidアプリ作成講座 10-Animationクラスを使う
Androidアプリ作成講座 11-円移動のソース