Atomic Motion ベースを購入しました ~ モータードライバ
最近は円安のせいでモータードライバが高くなりました。そこで、TB6612FNG以外で何か良いモータードライバがないかを探していた矢先、M5STACKのAtomic Motion ベースを見つけました。
実はAtomic Motion自体はATOM LITEが付属する形で既に売られていましたが、今回の製品ではATOM LITEが除かれて「Atomic Motion ベース」として売られています。そのため、価格が1,430円(購入時点)という低価格でした。
Atomic Motionの特徴は、2モーターと4サーボモーターを制御できることです。そして、16340リチウムイオン電池まで付いているので、別途電源を用意する必要がありません。もう、ATOMシリーズでモーターを扱うならAtomic Motion一択って感じですね。
ATOMシリーズとAtomic Motionベースの接続は、ATOM LITE本体にあるGPIO端子を使って、Atomic Motionに嵌め込む形でスッキリとセットできます。
それでは、実際に動かしてみましょう。
1.パッケージを開封する
Atomic Motion ベースは、ビニール製の袋に入っています。開封すると、Atomic Motion ベースと16340リチウムイオン電池が分かれて入っています。+ーを間違えないように、16340リチウムイオン電池をAtomic Motion ベースにセットしましょう。
16340リチウムイオン電池の充電は、ATOM LITEを経由して行われます。ATOM LITEをUSBケーブルで接続すれば、充電が行われます。
Atomic Motion本体には電源スイッチがあります。まずは単独動作をさせないので、電源をOFFにします。
それでは、ATOM LITEとパソコンをUSBケーブルで接続します。これで、充電を行いながらプログラムをインストールします。
2.ATOM LITEにサンプルプログラムをインストールする
Atomic Motionには、サンプルプログラムが用意されています。サンプルプログラムをダウンロードして、Arduino IDEでビルドしてみましょう。
なお、ライブラリの「M5Atomic-Motion」が必要なので、ビルド前にインストールしておきましょう。
モーターを動作させる命令の部分は、コールバック関数内で行っていますね。非同期になるので、タイミングを考慮したプログラミングが必要となりそうです。
インストールが終わったらモーターの接続ですが、16340リチウムイオン電池の充電がある程度行われた後が良いでしょう。
3.モーターを接続する
モーターの接続は、2.54 mmピン(Atomic Motion本体はオス)を通して行います。今回は、2つのホビー向けドローン用モーターと1つのサーボモーターを接続します。サーボモーターはSG90で、2.54 mmピン(メス)が付いているので、そのまま接続できます。
一方、ドローン用モーターは極細の電線が付いたものなので、ジャンパーピンを加工して2.54 mmピンで使えるようにしました。(老眼で苦労したので、雑な加工になっています。ご了承ください)
USBケーブルをパソコンから外した状態でモーターを接続します。以前にラジコンを作ろうと試作した筐体があるので、それを利用します。
モーターの接続が終わったら実際に動作させますが、デバッグの関係上、USBケーブルをパソコンに接続させてテストします。より、Atomic Motion本体の電源はOFFの状態のままとします。
4.動作させると
動作させると、ドローン用モーターは勢いよく動作しましたが、サーボモーターが動作しません。デバッグを見ると、サーボモーターにも出力されているようですが、動作してくれません。
そこで、ATOM LITEからUSBケーブルを外し、Atomic Motionの電源をONにして単独動作させてみました。すると、サーボモーターも動作しました。USB給電の電力では不足してしまうようです。
5.Atomic Motionをどう使うか
Atomic Motionを使えば、ラジコンの類を簡単に作れそうです。しかしながら、16340リチウムイオン電池が付くこともあり、若干重いです。そのため、TB6612FNGモータードライバとドローン用3.7Vリチウムポリマー電池で運用するよりも重くなってしまいます。もし、空を飛ぶラジコンを作るのなら、考えないとなりませんね。
それでも、ロボットを作ったり、地上や水上を動くラジコンであれば、とても向いているモータードライバだと思います。制御はどうするの?ですが、Wi-Fiを使ってスマートフォンとUDP通信することで、簡易的なラジコンにすることができるでしょう。
自分も作成してみますが、悪用されることを考慮して公開はしない予定です。ぜひ、モーター制御にAtomic Motionを使ってみてください。