丸山遠見望楼~老朽化して登れなくなっています
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苫小牧付近を流れる勇払川の源流部に小高い丘があり、丸山遠見と呼ばれています。その標高は327mほどですが、この丘の上に木でできた櫓が立っています。それが、「丸山遠見望楼」です。周りに遮るものがないため眺めがとても良いのですが、2019年1月現在、老朽化で立ち入りお断りになっています。(2019年4月24日時点で階段が損傷のため、閉鎖されています)
そもそも丸山遠見望楼は、なぜ作られたのでしょうか。今までの経緯と共に紹介しましょう。
1.丸山遠見望楼の概要
支笏湖の東側に広がる原生林の高台に丸山遠見望楼はあります。見晴しの良い場所なので、山火事の監視用の櫓として建てられました。今ある櫓は4代目で2001年に建てられたものですが、まだ20年を経過していないのにも関わらず(投稿時)立ち入りが制限されています。梁に木材を使用していることから、劣化も早いのでしょうか。
1階から4階までは階段のある吹きさらしで、5階部分が部屋になっています。部屋に入るには、床の戸を押し上げて入ります。中に入ると、四方に窓があって眺めが良いです。また眼下に駐車場が見えて、意外に高さを感じます。支笏湖周辺の山々を眺めるには絶好の展望台で、山ヤには願ってもない場所です。
樽前山、風不死岳、モラップ山、紋別岳などが見え、東側は千歳、苫小牧方面が良く見えます。残念ながら、支笏湖は見えません。
本来の役目は終了している丸山遠見望楼は、今後の修復や建て替えがあるのでしょうか。北海道に数あるタワーの中でもユニークな存在なので、存続してもらいたいです。
2.七条の滝 (七条大滝)
丸山遠見の周辺には、滝が多くあります。まずは近くの「丸山遠見の滝」ですが、国道から近いのですが道がありません。見るためにはヤブ漕ぎを余儀なくされるようです。そこで、「七条の滝」を紹介します。
七条の滝(七条大滝)は、勇払川最上流の丸山川にある滝です。支笏湖の近くで国道453号と国道276号が合流しますが、そこに駐車場があります。その東側に林道入口があり、七条の滝へ行くことができます。林道のゲートは閉まっていることが多いので、歩いていくと良いでしょう(行きは開いていても、帰りに閉まっていることがあるので注意です)。
2km弱を歩くと、七条の滝への降り口があります。下りは少し急なので、凍結している時は注意してください。
七条の滝は、冬の氷瀑が素晴らしいです。普段は崖の部分にまで氷に覆われるため、規模の大きい氷瀑が現れます。冬で一番寒い1月2月に氷瀑が発達するのでおすすめです。
川にはイワナがいそうですが、実際はニジマスがいます。ここまでニジマス汚染されていることに驚きます。
3.アクセス
「道脇に咲くフイリミヤマスミレ」
丸山遠見は、国道276号から近いのですが、山頂へ向かう林道は閉鎖されています。そのため、車を適当な場所に駐車して、歩いて向かうと良いでしょう。山頂までの道脇は野花の宝庫で、結構楽しめます。
苫小牧寄りの林道から丸山遠見まで行く林道がありますが、良く下調べしてから行かないと迷うかもしれません。林道走行に慣れていない人は、控えた方が良いでしょう。
4.五代目もぜひ作ってほしい
丸山遠見望楼の魅力は、鉄筋を使わずに木材で組み立てられていることです。そして最上階が外と隔てられた部屋となっているので、暖かく落ち着いた時を過ごせます。私が行った時も他に観光客が来ることはなく、周囲の景色を堪能しながら時を過ごしました。
山火事監視の役目は終わっているので、取り壊して終わりかもしれません。しかし歴史のある櫓ですから、存続して欲しいです。