リバーサルフィルムを一眼カメラで撮影して画像ファイル化

2023年6月6日

当サイトでは地元を中心とした写真を良く使いますが、デジタルカメラ以前のフィルムで映した写真を使いたい場合が良くあります。こういう場合、フィルムスキャナーを使うのが一般的ですが、安い製品は画質が今一つだったり、CCDスキャナーは最近ほとんど製品がないので、フィルムの写真が使えない状態でした。

しかし、私も年を取り、もう行くことができない場所が増えてきました。そこで、フィルムの写真も活用したくなる機会が増えています。ただし、スキャナーを購入する前に、簡易的にできないものかと考えました。

1.リバーサルフィルムを一眼カメラで撮影してみる

リバーサルフィルムで写真を撮影していた時代では、現像したフィルムスライド用のマウント加工して、ライトボックスで写りを確認していました。また、35mmフィルムを肉眼で見るには小さすぎるため、ルーペで拡大して確認作業をしていました。

それならば、ルーペ一眼カメラ置き換えてしまえば同じでは?と思いやってみました。

ちょっと写真は分かりづらいですが、ライトボックスの上にリバーサルフィルムを置き、その上から一眼カメラで撮影しています。

一眼カメラ三脚に取り付けて、90度下に倒してリバーサルフィルムへ向けます。使用したレンズ50mmマクロで倍率が0.5倍の製品です。アダプターを付けると1倍に出来るのですが、操作性が悪くなるのでこの構成でやってみました。

ライトボックスに関しては、サブサイトの記事を参考にしてください。(このライトボックスは壊れていて、改造しています)

ライブビューの状態で、構図を決めます。ライブビューの映像を見ると、なかなか期待できそうです。これで撮影します。

2.撮影した画像を編集する

撮影した画像は、マウントの周囲が映っていますし、水平も若干ずれています。また、フィルム上のごみがどうしても乗ってしまいますから、画像編集ソフトウェア(PhotoShopなど)で編集しなければなりません。

まず、写真の水平を取って、写真の部分だけトリミングして別画像に保存します。そして、画像に各種フィルタをかけます(今回はフィルタを使いませんでした。それくらい、良く取り込めました)。

最後に、ゴミを「消しゴムツール」で消していきます。いや、こんなにきれいに取り込めるなんて、思ってもいなかったです。

3.取り込んだ写真

取り込んだ写真を、以下に用意しました。

大雪山に咲く、ホソバウルップソウです。咲いている時期はまだ雪が多くて、行くのが大変です。

緑岳(白雲岳避難小屋?)からのトムラウシ山です。ちょっとゴミが多かった写真ですが、目立たない程度に消しています。

これら2枚の写真を見ても分かる通り、Web上で使うのであれば、実用的と言えるのではないでしょうか。

4.取り込む枚数が少なければ十分使える!

今回、リバーサルフィルム画像ファイルにしてみましたが、十分なクオリティーで取り込むことができたと思います。しかし、1枚の画像を取り込むのに作業時間がかかりすぎます。そのため、必要なものだけ取り込むという使い方になるでしょう。

一番良いのは、マウントしたフィルムスロットに入れて(36枚はセットできてほしい)自動的に次々に読み込んでくれる製品が理想ですが、恐らく今後も出てこないか、業務用で高価ということになるでしょう。

そのため、今回の方法で必要となる毎に取り込むのが良いのではと考えています。皆さんも、ぜひ試してみてください。